#09.AOE調整

今回はAOEの調整です。

といってもG.A.Wの製品ページに詳しく書かれているので理屈の部分の説明は不要ですね。

効果としては始動時の負荷軽減とそれによるレスポンスと燃費の向上です。
あとピストンのラックギアとセクターギアの負担が減ります。

具体的な施工方法としては下記の2つのどちらかになると思います。

・ピストンとピストンヘッドの間に詰め物をしてピストン上死点を手前にずらす
・シリンダーヘッドにクッション材を貼付けてピストン上死点を手前にずらす

G.A.Wなど市販のAOEアジャスタの殆ど(というか私の知る限り)は前者ですね。
後者の方法ではクッション材の縮み(圧縮)によりズレが生じるので、
製品として組み込みの再現性を考えると前者の方が楽だと思います。

ですが私は殆ど前者のやり方で行っています。理由としては…

・AOE調整以前の問題としてピストン打撃音を減らしたい
・同様にメカボックスの首折れを避け寿命を延ばしたい
・どちらにせよシリンダ容積を削るのであればAOEと上記2点のどちらも実現したい

この3つがあります。
AOE調整はある程度2~4㎜程度のシリンダ容積(ストローク)を犠牲にするので、
少しでもプラスの要素を増やしたいということです。

まず調整幅の確認を行います。
スプリングを外したピストン一式、シリンダ、シリンダーヘッド、セクターギアをはめます。



これが純正のAOE、ラックギアとセクタの接触位置です。
ここからピストンをラックギアとセクターギアの接点が面(線)となるところまで引きます。


これが適正(より若干手前)の位置です。
本当はラックギア1枚目とセクタ1枚目の接線が垂直になると良いのですが、
その分ラックギアの干渉=削る歯が増えるのでマルイ純正でこれ以上詰めません。

これ以上はフルメタルティース前提になるのでここでは取り扱いません。
DSG触るときに改めて記事にできればと思います。

話を戻してピストン後端に指を添えて、別の指でピストンを押します。


この人差指とピストン後端の隙間=挿入するスペーサーの厚さとなります。
殆どの場合3㎜になるんじゃないかと思います。

この3㎜をスペーサーで埋めて2枚目の写真の位置にピストン上死点を合わせます。
組み込みが終わったらラックギアの2枚目の全切除を行います。
また必要に応じて3枚目以降も削ります。

削りすぎるとスプリングを引けなくなるので確認を繰り返しながら削ります。

クッション材の取り付けやAOEスペーサーは個々に施工方法が異なりますので、
今回は概論というか確認方法までとします。

それではまた。


2019/01/11追記
続きのリンク張っておきます。
#10.クッションゴム(ソルボ)の切り出し

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