#39.ジャンクのYAMAHA SPX90を直す

 ある日ハードオフに行ったらジャンク品でヤマハのSPX90が安く出ていたので保護しました。

「どーせバックアップ用電池が死んでるかLCD(液晶)がお亡くなりになってるだけやろ」と軽率に連れ帰ったら真面目にジャンクな感じで、電源を入れてもLCDはおろか7セグLEDすら点灯しないという具合で直すのを一度諦めてしまいました。


暫くしてRolandのSDE-2000(世界初の普及帯価格デジタルディレイ)のジャンク品が手に入りウキウキで「直すぞ~」と思っていたら店員の確認ミスなのか普通に動いてしまい不完全燃焼に…

「SPX90あるやん」

と再度直す機運が高まったので直してみました。90年代な両機ですからやっぱ並べたいし!


とりあえず真面目に各部の電圧を確認してみると…

・アナログ系の±15Vはオフセットが酷いものの生きている

・デジタル系の5Vは0.4V程度と死

・バイパス音は出る

という感じでメインMCUか周辺のロジックICがショートモードで死ぬという最悪な壊れ方に思われた。でもちょっと待て、電源のオフセットが酷いということは電源周辺の電解コンデンサが死んでるのでは?と思いAC-DC基板の方をチェックすることに。


「熱っ!!」


5V出力部の電解コンデンサの一つが爆熱になっていた。

そんな壊れ方するんかと思いつつデジタル電源の死亡という線で再度動作チェック。

外部から5Vを供給すると…



7セグとLCDが点灯、よかったコアな部分は生きてた。
というわけで電源部の問題であることがハッキリしたので電解コンデンサを全部取り換えました。
鉛入りのはんだだったようでサクサク吸い取って取り外しました。
外したものをLCRメーターで測ってみると5V出力の電解コンデンサは測定不能、やはりこいつが主犯のようです。他の電解コンデンサも概ね1割程度容量が少なかったので要交換でした。

蓋を閉じて再度動作確認…
OKですね。

いやー意外な故障パターンでしたが直せてよかったです。原因としては基板裏の絶縁板が変形していることから放熱が追い付かずコンデンサの寿命がゴリゴリ削られたってところでしょう。

やっぱりラック機器は放熱考えて組付けないといかんですね。特に放熱用にファンを備えていない機種を爆熱機(パワーアンプとか)の上に密着して置いたりとかは止めた方がいいってことなんでしょう。

ともかくこれでTRYAXIS、SDE-2000、SPX90の三兄弟でラックが組めるので嬉しみがデカいです。暫く使ったらLCDの有機EL化(SunLike製LCDへの変換ブラケット作成)とかやりたいですね。
それではまた。



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